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※肩書き・役職名は対談当時のものです
「北海道をもっと元気に!」――。
北海道の地域経済を支える金融機関のトップとして、その発言が注目される武井正直・北洋銀行会長(北海道経営者協会会長)と北海道の地域振興に取り組む風間ひさし参院議員(参院選予定候補=比例区)が、北海道経済の活性化について語らいました。
記者
北海道新幹線推進に取り組んでいますね。
風間
新幹線は、北海道を活性化していく最大の「宝」と位置付けています。これまでにも議論されてはきましたが、なかなか実現可能な状況には至りませんでした。私も北海道で育った者として、北海道のために何かお役に立ちたいとの思いがあります。北海道新幹線の実現を差し置いて、北海道の活性化はあり得ない。第一の優先事項ととらえています。
武井
北海道新幹線については、公明党に大変ご理解をいただいて、ありがたいと思っています。
風間
一昨年の秋以降、北海道新幹線の建設促進に、私たちもいろんな形で参画してまいりました。武井会長をはじめ北海道経済界の方々が現場に足を運び、新幹線導入の意義や経済波及効果などを議論されてきました。今、北海道新幹線は実現可能なものとして、大きく前進しつつあります。
武井
新幹線は要するに生活基盤の問題。収益性の問題等もあるけれど、そこに住んでいる人間がどうあるべきかを考えていただきたい。「すべての道はローマに通ず」と言いますが、主要幹線の整備は経済発展も含め、私たちが生きていく上で絶対に必要なものです。
風間
北海道は四方を海に囲まれ、東京中心の国土軸から見ると、日本で最も北という地理的なハンディキャップを背負っています。そう考えると新幹線は必要最低限の生活基盤ととらえられます。
武井
しかも、青函トンネルは新幹線仕様(注)で出来ているわけです。長年の歳月を費やして作った青函トンネルが利用されないのは、国の富のムダ遣いですよ。そういう意味でも、日本中の人に理解してもらいたいですね。
風間
東北や信越を訪れ、新幹線が地域経済に与える影響や沿線地域が元気づいていく姿を見るにつけ、「北海道にもやっぱり新幹線がないといけない」と思います。
武井
私も2年前、新幹線が八戸まで開通した時、見学に行きました。非常に元気でしたね。新幹線が北海道まで延伸すれば、東北や北関東の人たちともつながりが出来ます。地域同士、いわば隣近所とともに発展していくところに意義があると思いますね。
風間
昔は青函連絡船や飛行機だけがアクセスでした。陸でつながるのは経済効果の上からも大きいでしょう。
武井
そもそも人間は、陸上をのこのこ歩いている動物ですからね(笑い)。
青函トンネルは既に新幹線仕様
風間
実現に向け、クリアすべき課題もあります。青函トンネルの中では、旅客を乗せる新幹線と貨物列車が同じ線路を共用します。現在、1日50本以上、青函トンネルを通って貨物輸送が行われていますが、貨物列車の本数を少なくする訳にもいきません。これを維持する技術的な問題もあります。
これらは与党の新幹線プロジェクトでも議論になりましたが、技術上の問題はクリアできるとのことです。また、新幹線に並行する在来線の問題も今後の課題です。
武井
青森―函館間は約150qありますが、そのうち青函トンネルも含め、約80qが新幹線仕様です。国が巨費を投じて、半分以上出来ているものを利用しない手はないでしょう。北海道だけのエゴじゃなくて、日本全体の経済を発展させる上で、必要性を訴えたいですね。
風間
そのためには道民運動の盛り上がりが欠かせません。
一昨年、昨年と道南地域の公明党が中心となり、新幹線をテーマに函館で開いたフォーラムには、2000人近くのご参加をいただきました。札幌でも武井会長をはじめ、道内経済団体が団結し、大きな集会を開催しました。函館のフォーラムには女性が多く参加し、北海道新幹線の必要性を広く認知していただく意味で、成功を収めたと思います。
今後は、東京や北関東の人たちにも北海道新幹線導入の効果を知っていただくための集いなどを考えていきたいですね。
武井 北海道中で新幹線推進の動きがありますが、公明党が押さなかったら,このプロジェクトは実現できないかもしれないと思っています。全道の公明党支持者のみなさん、応援して下さいよ(笑い)。
食の安全に注目で北海道に好機
記者
北海道の産業振興についてのお考えを。
武井
今、日本人が欲しているのは何かという問題から、考えましょう。いかに安全、安心に暮らせるか。環境をどう保持するか。資源をどう求めていくか。これらは公明党の主張と同じですね。
風間
会長の論文を拝見したことがありますが、北海道は安全で安心な食品を提供していく格好の場であり、環境に配慮した新しい農業、アグリビジネス(農業関連産業)をもっと展開していく必要がある、と。これは大事な視点だと思います。気候が冷涼な北海道では、以前からクリーンな農業を進めており、安全で安心な食品を国民に提供する基盤は出来ています。
武井
農作物は暖かい地域ではたくさんとれますが、害虫も多いんです。寒冷地の北海道は今まで非常に不利でしたが、地球温暖化の問題もあって、これからはプラスに働いていくと思います。
北海道は、もっとそこに着目するべき。北海道はあまり商売っ気のない人が多いですね。あまり商売っ気を出して利益追求が過ぎても困りますが、北海道は環境に負荷の少ない産業を興していくのに適した地域。その比較優位性を大いに利用すべきだと思います。
風間
今こそ北海道は打って出るチャンスです。チャンスを生かすには、行政面でのバックアップも必要です。例えば、「トレーサビリティーシステム(生産・流通履歴を追跡する仕組み)」のような、食品の安全性などを証明できるデータを組み込んだシステムを持つ生産者には、直接的な所得補償も考えられると思います。また、経済活動の先端を行くジャンルには、もっと支援していく流れを作りたいですね。
武井
最近では、「値段が高いから買わない」というより、「安全なものなら少々高くても欲しい」と思っている人がかなり多いようです。
風間
BSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザ、豚コレラの問題などが相次ぐ今、自分の口に入る食品がいかに安全であるかは、国民の強いニーズです。そのため、多少のコストをかけても「自分たちの健康を守れるなら」と選択するのだと思います。
武井
風間議員はお医者さん出身だから、安心・安全の専門家」。新幹線実現推進への取り組みも併せて、私たちは頼りにしています。今後も、支持母体である創価学会の「人間主義」の理念を活かした政策に取り組んでもらいたいですね。
風間
もったいないお言葉です。北海道経済を動かしている武井会長からの激励に、勇気をいただきました。また、私を支えてくださる皆さまに恩返しするためにも、「北海道に住んでよかった!」と喜んでもらえるような政策展開に取り組んでいきます。今日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!
注・【新幹線仕様】青函トンネルは将来、新幹線と在来線が同一線路上を走ることを想定し、新幹線用の標準軌(1435o)と在来線用の狭軌(1067o)を併設することが可能な3線式軌道を採用している。
公明新聞(北海道版)より
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